
ちびこの心エコー検査が8日にありました。
小児循環器の先生がすごい訝しげな顔してて、
画面の、心臓の真っ赤になってる部分を指差して説明を受けたんだけど
血液が完全に順序よく流れている、つまり完治していますよ、と言われました。
詳しいことは私にもあまりよくわからないので簡単に書くと、
ちびこは先天性の心臓病をもって生まれてきていたのですが、
それが、医師がぎょっとするようなスピードで完治したということらしく、
最初は、心臓に負担がかかるため、内臓でのエネルギーの消費が通常より多く
母乳(ミルク)を飲んでもエネルギーが追いつかないので通常は体重が増えず
昔であれば死んでしまうが、今は0歳代でも手術ができるため死にはしないが、
開胸手術を1歳までに行うことになる確率が半々、と言われていました。
心臓病の中でもこれは、一般に自然に治ることも多いとは言われてはいるけれど、
多くの治るといわれているケースは、もっともっとかなり軽いクラスの場合で、
次女は穴が結構大きく、手術するかしないかは半々でなんとも言えないクラス、
もし体重が増えたとしても、それでも完治は正直難しいかもと言われていたのですが、
3ヶ月ちょいで完治に至りました。
これほどのスピードって滅多にないらしく、しかも体重は通常より多く、
ちびこの場合は体力がありミルクを割合しっかり飲むので、本当に運がよかったのだと思います。
前回同様、今回も母乳を(私の持病で)途中で止めることになったんですが、
私が歩けるうちはぎりぎりまで待ってもらい、寝かしつけ時にちまちま飲ませて
飲む量を上乗せしてみたり、あれが効果あったのかなと思ってます。
心エコーのとき、睡眠薬の甘い薬を飲ませられるんだけど、
ちびこは海原ちびこなのでコレも断固拒否で大暴れ、
飲んだはしから出してしまうため、飲ませるほうも毎回大変だったろうと思います。
風邪やらのウイルスを持ち込むとちびこが即入院になるので、うさこもほとんど外出できず、
幼稚園イベントや託児所、他の子と遊ぶのもできず数ヶ月ずっと家に閉じ込めで、
巻き添えをくってしまいました。市のセンターの方とも、どうにかうさこを遊ばせるいい方法が
ないかを考えたのですが、なにせ風邪でもひかせると、次女の傍に寄りたがるうさこから
次女に風邪がうつるのは目にみえていますし、夏場でも子供は夏風邪が蔓延しているしで、
結局、3ヶ月の間、身内の、イトコやらとしか遊ばせる機会がないままでした。
秋〜春にかけては、RSウィルスという小児気管支炎が蔓延するため、
心臓病の赤ん坊や未熟児は、シナジスという予防接種を打つのですが、
これが1本15万超。これを月に一度打つんだそうで、この最近ようやくシナジスに
保険が適用されるようになってそれでも5万は自腹。毎回の検査は何万もするし、
風邪でもひかせて検査入院となるとそれだけで10万は軽くかかる。
お金がどうとかは子供のためなので関係がないですし、実際は完治も早く
入院も新生児のときに入院しただけだったのでそこまでではありませんでしたが、
これがずっと治らないまま続くのであれば、それはそれで結構大変なことだと思いました。
あまりに完治の見込みがなければ国からの、特定疾患助成もありますが、
うちは後半、「あれ?これもしかしたら治る可能性高いかもしれませんよ」
という医者の判断により、国からの助成はまったく受けられませんでした。
完全な完治宣言は秋になるそうで、
そこでようやく学資保険などにも加入ができるようになるんだそうです。

新生児時代からしょっちゅうのレントゲン、睡眠薬服用、
うさこも巻き添えの外出禁止の軟禁状態、体重が増えるかミルクを飲むか、
などなど、心配ごとや悩みはいろいろあったけど、
いちばん怖かったのは、医師に「心不全を起こしたらすぐに病院に来て、たとえ深夜でも」
といわれたこと(心不全ってそもそもどういう状態なんだよ?っていうか心不全?
うちの子ホントに大丈夫なの?心不全ってやばいんじゃないの?って毎晩毎晩、
ちょっとでも様子が変だとすごいパニック起こしながら寝ずに見てた)と、
「呼吸が1分間に60回を越したらあまり良い状態ではないので」と言われていて、
実際は1分間に60回どころじゃない、100回近くものすごいゼイゼイと早い呼吸で
どうしたらいいのか、病院に連絡していい回数なのかわからず、それが常に起こり、
寝ることもできずに神経すり減らしてピリピリしていたことですかね。
「心不全」なんてワード、普段、普通のひとはなかなか聞かないので相当ビビリました。

考えることが多すぎてあまりに時間の過ぎるのも早く、
うさこのケア、ちびこの容態を気にする、そのうち自分も倒れ、わけのわからない状態すぎて、
全部終わった今になって突然なにもかも放り投げたくなったり、逃げたくなったりしますが、
全部終わった今になってなにもやる気が起きず、呆然としていましたが、
人間て本当に心の底から悲しいときって、顔の表情を支える筋肉も全部弛緩してしまって
顔からありとあらゆるものが流れでていくのを止めることもできなくて、
表情もまるで別人みたいになってしまう、っていうのを、
私は次女が生まれてすぐに入院扱いになり小児循環器の先生に心臓病の告知を受けたときに
イヤってくらい思い知って、それが他でもなく子供のことを思ってであったことも、
自分のように自己中心的で子供の世話も面倒で子供の声が苦手でイライラしやすい人間でさえ、
そういう気持ちがちゃんと残っていたことも、これから先、
子供のことで限界を感じたときにそのときのことを思い出すことで、
あーなんか難しいな、
あのとき悲しいと思った気持ちを、育児で心底辛いときに、
思い出してなんとかがんばろうと思います、たぶん人は平凡な日々の中に戻ると、
ドン底にいたときに「せめて普通であってほしい」と気持ちを、忘れていくだろうから。
うちは運がよかっただけで、
実際は多くのお子さんが手術になるそうですし、
私なんかが辛かった辛かった、などと安易に書くのはお門違いなのですが。
そうそう、アンパンマンミュージアムは、そういう意味での
完治後に長女へのご褒美旅行でした。
旅行どころか、長女も人ごみには当分出れないと思っていたので良かったです。
それでは。