私の実家は大阪の堺市にありました。
「ありました」と過去形になっているのは、
先月で母の住んでいたその実家を引き払い、今はもうその家がないからです。
母は私の今住んでいる市の隣の市に住んでおり、大阪の中でも和歌山寄りで
特別用事でもない限りおそらくもう滅多に行くことのない堺市ですが、
堺東の駅から和歌山までは鈍行で1時間ほどで、
和歌山ラーメンを食べるために鈍行でぼちぼち行くことのできる距離でした。

和歌山駅から歩いていける距離の和歌山ラーメンの有名店は限られてしまいますが、
車庫前系だと「○高 あろち本店」ですかね。というわけで「○高」へ。
素晴らしきかな、どこまでも正統派豚骨醤油ラーメン!
ただしその価値は個々によって真っぷたつになるだろうと思います。
この「○高」は和歌山ラーメンを二分する「井出系」と「車庫前系」のうち
車庫前系のはしりのお店として有名。車庫前系は豚骨醤油味なのですよ。
麺は柔らかすぎなんて説もありますがこの日はちょうど良かったです。
かすかに甘みを感じる、さらっと目の豚骨醤油味で万人受けしやすい反面、
「なぜこのラーメンを和歌山まで食べに来なくてはならないのか?」
という、ならラーメン食べ歩き辞めちゃえよ的極論が出やすいのかと。
「古き良き地方の旨いラーメン」です。
おでんはたけのことスジを注文。
やたらスジが固いとこ。うひひ。
たけのこは三角のやわらかい部分が半分どかんと。でかい。
おでんで「たけのこ」ってところがさ。ああ、地方の特色だ、なんて。
和歌山のおでんにたけのこがスタンダードかどうかは知らないけど。
まあ、とにかくラーメンは好みの味でした!

左は「○高」の店内に置いてあった早寿司。(早なれ寿司とも言う)
右は、このあと行く「井出商店」の麺のアップとその後ろにゆでたまごのザル。
和歌山ラーメンのお店にはたいていこの早寿司とゆでたまごが置いてあります。
早寿司は鯖寿司の浅いもの・・・といえばわかりやすいのかな。
和歌山の鯖寿司は有名ですが、あれほど漬かっていないタイプのものです。

「井出商店」の中華そば。
井出系はややこってりとんこつ寄りの醤油。
2年前にも来ましたが、今回は車庫前系と井出系の食べ比べということで、
同じく和歌山駅から徒歩圏内のこのお店に再びやってきました。
前はものすごく美味しくて感動したんだよね。っと・・・。
私の中の井出商店伝説が終わった瞬間…ッ!
2年前の強い豚骨臭さや唇にぺたぺた残る粘りはどこにもない。
甘味の強い粘り気のない醤油強め豚骨、
これはまさにチェーン和歌山ラーメンのお店「ばり馬」の味。
お土産用「井出商店セット」を旦那に買って帰ったら
「和歌山ラーメンばり馬の味にそっくりやね。」
つってた意味がよくわかったよ…
味が変わった?いや、私が以前より食べ歩いたせいで評価が厳しくなった?
どっち?でも、うーん、井出商店は、今はもう私の中で「ウマイ」とは言えないですわ。
---
ラーメン2杯とたけのこどかん食べてぼんやり堺東へ帰宅。
こんなふうに気軽に和歌山駅へラーメンを食べるために行くなんて
もうきっとないんだろうなあ。
posted by さくらこ at 08:20| 東京 ☀|
Comment(0)
|
ラーメン
|

|