10日と日を置かず「タテルヨシノ」ふたたび。
私もおぢさんも、どーーーしても気になる食べ物があったので。
チーズの風味の強いグジェール、アペリティフは白と、おぢさんはシャンパンで。


アミューズは山羊乳のブランマンジェ。
ビーツの薄切りをシブレットに通してあります。
シブレットを、この長いまんま食べるのだけが「???」て感じ。
まあ飾りだから食べなくてもいいし食べても長いからってマズくなはいですが。
そして相変わらず女性用にはお値段の書いていないメニュー表。
ふたつめのアミューズはカワハギのマリネ。
ちいさなくしゅくしゅのポテトのスフレの上にのせて。
実質プチチーズもあわせて、アミューズ3段階で嬉しさ3倍。
カワハギのマリネは、いままでのアミューズのなかでいちばんかも。
噛むと、ほんのり塩の風味にカワハギのうまみがじわっとあふれ。
パテ・アン・クルート ステラマリス
おぢさんのオードブル。でかい。とにかくぶ厚い。
どどーんとしたサイズで、さすがの痩せの大食漢のおぢさんも苦笑。
パイの中身は、上から、白レバー、フォアグラ、鴨のパテ。
いちばん上はジュレで、これはパテ・アン・クルートで焼いたあと、
出来た隙間にコンソメのジュレを流し込むんだそう。
上にかかっているのはトリュフ。
いろいろ詰まっているおかげでさっぱりと濃厚を行き来し、重くない。
ご機嫌でスタートしたおぢさんは今日もオールアラカルト。
食います。
オマール海老のブータンとグルヌイユのムニエル
泡のようにとけるオマールのブータン。ムースの口どけ。
前者の、おぢさんオードブルの迫力にかき消されて、
どうにも地味なイメージがしそうだが、きめこまかく強いオマールのうまみが
じわーっとムースのとろけから染み出す。

グルヌイユはカエルのことで、後ろに見えるミニチキンのようなものが、
カエルのムニエル。味は・・・濃い目で強めの鶏肉。
でました。おぢさんのポワソン(魚料理)は、今回はアワビ。
グリエしたアワビを、サービスの方が目の前で切ってくれる。
なんでか、それをじっと見てるまわりのサービススタッフ。なんで?
ここのアワビは、お値段が比較的他店より安め(?)らしく、
おぢさんがずいぶん不思議がっておりました。
100gで2200円ほど。
400gでも1万いかないし、普通は結構いいアワビなら15000円くらいは
いくだろうに、どうしてかなあ?みたいな金持ち発言をしていたおぢさん。
金持ち憎い。
オホーツク産 活あわびのグリエ(450g) ソースレフォール
これは・・
もう。素晴らしいとしか言いようがない。
本日だんとつに旨かった。舌にしみこむ鮑の美味・・・
肝をぬりつつ鮑を食べるおぢさんは美味すぎて無言。
テッド・ドゥ・コション ソーストルティユ
本日わたしはWヴィアンド(肉料理)でいくことにしましたです。
魚ナシの肉2回。
テッド・ドゥ・コション、これ食べてみたかったのよ。
豚の頭皮(焼き鳥でいうカシラの部分)、豚の脳みそ、鶏の鶏冠(とさか)、
豚の舌をじっくりゆっくり煮込んでトロリとやわらかくしたもの。

中央が豚の脳みそ。左は豚の頭皮。
きめこまかくて強烈な濃厚さ。コラーゲンたっぷりなんだそうだが、
そう、まさにコラーゲンの味。舌に強く残る濃厚さにやられる。

鶏の鶏冠(とさか)。
意外にやわらか。かみごこちはそんなに強くなく、
これも「コラーゲンの濃厚な味」が強くて鶏冠そのものの味がわかりづらい。
気持ち的にやや抵抗はあるものの、味は悪くない。
これは、旨いとかまずいとか考える以前で、
不思議な食べ物を恐る恐る食べるのみに頭が先行し、
なにも考えることができなかった気がする。とにかく濃厚。
ヴィアンド前に赤。
わたしはすでにヴィアンドに入ってたんですが、
濃厚さにやられて、普段ほとんど飲まない赤がほしくなり。
国産牛フィレ肉のポワレ ボルドレーズ
おぢさんのヴィアンド。
お、おぢさんにしては珍しく地味にいったなあと思ったら9000円ほどらしい。
値段も見ずに注文する金持ちが憎い。
フィレの上にのっているのはモアル。骨髄。
野鹿のロッシーニ風(ハーフサイズ)
これは、私が、コースにプラスしてアラカルトでオーダーしました。
どうしても食べたかった一品。食べ切れそうにないのでハーフ。
とがって反れているのは薄いチョコレート。鹿の角をイメージだそう。
上にのったトリュフがコリコリで美味しい。
蝦夷鹿は以前にも、知床に行った際、仲のよかったおやっさんのいる居酒屋で
出していただいたときに刺身として食べたきり。
さて、二度目の蝦夷鹿は。
カエルとかワニって普通に鶏肉と同じ味で、あっさり。
抵抗がないことが多いのは意外にそういったゲテ系で、
それに対して、鹿肉はアクが強めでいままで食べたことのある肉とは
まるで違う味でした。とにかく、野性味の強い味。舌に濃厚に残る違和感。
違和感といっても、マズイとかニガイとかそういうのではなく、
「いままで食べたことのない味だ!」という違和感です。
うーん。じーっくり味わいながら食べちゃいました。
おいしいけど不思議な味。
知床で食べたのはあっさりと淡白な味だったけど、これは濃厚。
獲れた時期の違いかな。ジビエ最高。
アヴァンデセール。
わがままおぢさんの食後の喫煙のため、今回もテラスに移動。
上がおぢさんのデセール。
下がわたしのデセール。ラム酒の香りのするババ。
ささってるのはバニラの葉。バニラのいい香り。
ババはババロアのことですね。
プティフル。
サービスの方が、気を使ってくださってマカロンがふたつに。
ほんとうに嬉しいです。バラのマカロンとピスタチオのマカロン。
今回もとってもおいしくて、とっても幸せなサービスでした。
ホワーっとした気持ちになれて嬉しい。ストレス抜けるなー。
なんでいつもランチなのにランチの値段じゃないのか、
と突っ込み入りまくりのおぢさんのランチですが、
今回はグラス2杯ずつでフロマージュなし、5万ほど。
オールアラカルトで頼んでるせいでランチで行く意味の全くないおぢさんは
いそいそと夕方から勤務先に向かいました。昼間遊んでていいのか。
金持ち憎い。

お花屋さんのハロウィンのかわいい飾りつけも今日で最後。
さびしい気も。これからは赤と緑のパレードかな。
もう、11月。おぢさんと会ってから1年がたつ。