カリカリのおぢさん再び。
目的のお店のある有楽町で待ち合わせ。
おぢさんはクソ暑いのにスーツで登場しました。
今日行く「アピシウス」はランチタイムでもドレスコード有りなので
着用しないとだめとのこと。普段の変なスニーカーじゃダメとのことですよ、
おぢさん。
鴨のフォアグラのフラン トリュフの香る軽いクリームソース
5460円ランチタイムだけど、食べたいものを食べようということで、
私はランチのコースがあまり好きではないのもあり、アラカルト注文。
前菜はフォアグラのフラン。うまーーーーーい。
重厚で、じっとりと味があとからあとから舌に染み出てくるような。
小笠原産、海亀のコンソメスープ シェリー風味
3150円これ目当てでこのお店に来たようなもの。
強めの海亀のダシ。ていねいな味。

高級なお店に来るお客はサプライズを求めている、という
どこやらに書いてあった話をしている最中、
「この、スープのなかの、これ何?ふたつ入ってる・・コンニャク?」
と私が問い、
おぢさん無表情で、
「・・・こんなお店で出てくる海亀のスープの中のコレがコンニャクなら、
それはそれは脱帽するくらいすごいサプライズだよね?」
と完全に馬鹿にしきった顔であしらわれました。
すいません。
海亀の身でした。食感もコンニャクみたいです。
本当に馬鹿で申し訳ありませんでした。

馬鹿話ついでに。
プティフルについてきたフィンガーボウルを見て、
いや、フィンガーボウルだとはわかるんだが、
指を洗うものだと予想はつくんだが
何故にレモン。
いままで、レモンの入ったフィンガーボウルを見たことがない私は、
一瞬だけ、もしかしてシルバーでプティフルを食らい、
次のチョコなどに前のがつかないよう、
シルバーを洗うものかもしれないぞ?だから酸性?汚れ落ちやすいよう?
とか馬鹿なことを考えてしまい、おぢさんに問うてしまった。
「・・・・・どうみても指を洗うだけだろ。なんでシルバーって発想が・・」
いや、レモンが入ってたので。
どうみてもただのフィンガーボウルですね、
大変な馬鹿で申し訳ありませんでした。
真鯛のポワレ ハーブ入りチーズのギャレット添え 赤ワインソース
5460円カリカリお魚グリエ大好きおぢさん。
おぢさん曰く、カリカリがちょっと足らないとのことでした。
赤ワインのこの古典的ソースは濃厚でめちゃめちゃ美味かったです。
このあとに出てくるヴィアンドのソースよりも重厚。記憶に残る味。
「しっかりカリカリならバールだねえ、スズキねスズキ」
どうにもカリカリ具合が足らない様子でした。
前々回行った、六本木の「ブーケ・ド・フランス」のグリエが
私と行ったなかではいちばん好みのカリカリっぷりだったそう。
牛ランプステーキ グリーンペーパー風味
ゴルゴンゾーラのニョッキ添えおぢさんの頼んだ、コースのやつ。
おぢさんはコースプラスアルファで、アラカルト注文しとりました。
よく食うね。
ちなみに焼きはブルー(レア)で、どこまでもまあまあの味。
ソースも印象に残りにくい・・・なんというか、ごく普通。
アラカルトだと美味いのに、ランチコースはどれも普通の味としか言いようが・・
どこも全店がそうとは言わないが、ランチのコースは
ことごとく期待ハズレというか、見習いの練習?と思うようなことが多々・・
食事自体、確かにカルトなら非常に美味しいのだけど、それでも海亀のスープとフォアグラのフラン以外は、さほど強烈に記憶に残りにくい。
「(旧シェフの)高橋さんのいたころは本当に美味しかった」
というおぢさんは15年ほど前に来たことがあるそう。味は最高といわれ、けども接待でホールが埋め尽くされていたころのアピシウスは一長一短で、いまのアピシウスの姿とはまるで違っていたらしい。この春、内装を新たにし美術館のようになったこのお店でのサービスは、私にとっては決して嫌なものではなかった。そして、日常のなにもかもを忘れ空間に没することが可能なあの特別な空間はとても貴重。

エピス風味の果実のサラダ ルビーグレープフルーツのシャーベット添え
1600円デセール前にプティフルが出てきて、
こういうのは普通カフェのあとだよね?みたいな話をしていたら、
やたらとデセールの出るのが遅い。間持たせのつもりだったのか。
プティフルをぼちぼちつついていると、ちょうどいい感じでデセール。
とにかくここ、出てくるペースがゆっくり。
普通、ちゃんとしたところはペースが遅いものなんだけど、
ここは異例なくらい遅かった。いや、ちょうどよかったと言うべきか。
ランチで3時間。ディナーのときは5時間かかったらしい。
落ち着いて食べられるので非常に嬉しい。
デセールは八角の味と香りが強めに出ていて、
「エキゾチックな味・・・」とおぢさんがボヤいてました。美味いです。
ランチのコースにはワゴンケーキサービスがあり、
わきわきしながらおぢさんはケーキをふたつ嬉しそうに食べておられました。
とてもしあわせそう。なによりです。
私もこのようなお食事を奢っていただき、なによりです。
どうもごちそうさまでした。
アピシウス
千代田区有楽町1−9−4
03−3214−1361
日曜定休
11時半〜15時
17時半〜23時半
男性はドレスコード有り。
ジャケット着用、ジーンズ、スニーカーは不可。
予約をしてから行くのをお勧めします。