2007年04月28日

西荻窪「戎」にて

ebisu1.jpg

ebisu3.jpg

GWである。
ゴールデンウィークなんである。
世間では。

都内のレストランはおかげさまでガラガラだ。ロングで休暇な人は遠方へ行っちゃって、飛び石連休な人は3日からの連休にそなえて金を使わない、そんなとこだろう。飛び石GWだったため、今年は私も都内に残って仕事をすることになった。おかげで非常に暇。
珍しく19時には仕事終了。
よっちゃんと西荻窪で待ち合わせて、予てより行きたかった「戎」に向かう。西荻窪駅の北口にも南口にもある「戎」だが、評判のいいのは南口のほうだ。南口にもまた「戎」は道を挟んで向かい合わせに2軒。この南口の「戎」の周辺の雰囲気がまあ、とても私好みなのだ。ちっちゃな居酒屋がひしめきあって、狭い道を挟んで道路にまでテーブルを置いてゴソゴソ。

ebisu2.jpg

味はさほど期待していなかったのだが、これが美味い!
ちなみにすべて塩で食べた。白菜の漬物もウマし。
未踏の方はぜひ食べに行ってほしい。すごく美味しいぞ!
非常に混みあうお店なので、ねらい目はこのGW期間だ!

---

ajisai07.jpg

この日、GW初日もあってガラガラだった。
新宿駅でさえ、ガラッガラだった。
いつもこうだといいんだが。


やきとり 戎
杉並区西荻南3-11-6
03-3332-2955
http://www.yakitoriebisu.co.jp/shop.htm
↑意外とでかいチェーンだったんすね。

posted by さくらこ at 00:00| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 精肉の珍味 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月23日

ブーダンノワール「Bouquet de France」

bk1.jpg

テリーヌ仕立てのブーダンノワール(豚の血のソーセージ)
フォワグラ入り フランボワーズのピュレ添え



のっけから美味しそうである。
六本木・乃木坂の「ブーケ・ド・フランス」に来た。
おぢさんの誕生日である。
フレンチレストランに行くと言ってあるにもかかわらず、おぢさんはどこからどう見てもマフィアにしか見えない人相にオールバック、サングラス、黒のわけわかんない上着でやってきた。店に入れるのか心配したが、余裕でOKだった。マフィアにしか見えないけどおぢさんのお仕事はサービスのひとである。そんな理由もあって今回はフレンチを選んだ。


bk5.jpg

山形三元豚のロース肉のポワレ にんにく風味

ランチのコースは3種あり、A、B、Cの3つから選べる。
コースによって出てくる量は変わるが、いちばん安いコースでもいろいろ選ぶことができるのでとてもお得。わたしはAの3500円コース、おぢさんはCの4500円コース。
アペリティフはシャンパン。
このお店は豚料理で有名で、でも肝心の画像はうつりが悪い。ブータンノワールはやや塩加減強めで私好み。真鯛のポワレはいちばん味がよかったとおぢさん談。うつりが悪すぎて真鯛のポワレの画像はなし。


bk2.jpg

誕生日のお祝い用のデザートプレート。
マダムが歌を歌ってくださいました。
下の名前にちゃん付けで呼ばれる強面のおぢさん(43)。



bk3.jpg

bk4.jpg

お待ちかねのチーズちゃん。
これが楽しみで楽しみで。
ワインに使ったブドウのかすを貼り付けて発酵させたチーズは、
クロタン シャベニオール シエブロマール
白いほうは、シャロレ
両方、ヤギさんのチーズです。
ワインに合わせたかったけど、昼間だし、で残念。

マダムは食べ物やワインがほんとうに大好きなんだろうなあ、と思わせる接客。「ガンダムが好きなひとがガンダムについて語っているのを彷彿とするね」とわたしが言うと、ああ、そういう感じだね、とおぢさん。食べ物や飲み物に興味がわき、きちんと自分が提供するもののことを完璧に答えることができる接客って、とても難しいことだと思います。しあわせな時間を過ごすことができました。
どうもありがとうございました。
また行きたいなあ。



ブーケ・ド・フランス
港区六本木7−8−19小林ビル2F
03-3497-1488
11:30〜(L.O.13:30)、18:00〜(L.O.21:30)
定休日 火曜 第3水曜休
要予約

posted by さくらこ at 02:15| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | Restaurant | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月22日

アマゾンのフルーツ、アサイー。

asai3.jpg

我ながらどうでもよい自分話に過ぎないとは思いつつも、この時期の晴れた日に外に出ると、強烈に思い出す景色がある。もう10年近くも昔、私が東京に上京してきた春の三鷹である。大学に入ってしばらくし、半引きこもり状態になった私は、三鷹の家で毎日毎日、1日20時間をパソコンの前で過ごした。外に出た記憶はほとんどない。一念発起してアルバイトの面接の予約を入れるも、パソコンの前から動けず断念。朝起きてパソコンの前に座ると、気がつくともう夜の21時だったりした。やりたいことも見つけられず、なにをしたいのかさえわからなかったあのころの私は、生きているのか死んでいるのかわからないような存在だったと思う。
そんな自分に嫌気がさし、5月、早い夜明けのおかげで白みかけた三鷹の町を自転車でさまよった。冬だと真っ暗で道さえ見えない朝の4時は、6月の同じ時間に外に出るともうすでに明るく、実はそんな時間帯にも道のあちこちに意外と人が歩いていることを知った。春、初夏、そのころの三鷹の早朝は、この先なにをやりたくて生きていくのかを真剣に考えることもなく、現実から逃げ、堕落していたころのあの学生時代の私の浅さと景色、そして堕落していなければ知りえなかった、ささやかだけど大事なことたちを思い出させる。

そして私は、今もあのころも、
その愚かさと浅さは、なにも変わっちゃいない。


asai.jpg

町田のおぢさんと、アサイーを食べました。
珍味、久しぶり。
そういえばこのブログ、珍味ブログでしたっけ。
すっかり忘れてました。

アサイーは、ブラジルはアマゾンのフルーツで、ヤシ科の植物。見た目はブルーベリーのようで、ジュースにすると、こうしてチョコレートを溶かしたような物体になる。
ポリフェノールは赤ワインの30倍、鉄分はレバーの3倍、食物繊維はゴボウの3倍、アントシアニンはブルーベリーの5倍、とまあ、栄養価が非常にずば抜けて高いことで名を知られるようになったらしいが、まだまだマイナーですね。どこで食べられるかっていうと、今だとロイヤルホストで300円で食すことができます。

asai2.jpg

見た目どう見てもチョコ。
味は・・・これは意外や、ものすごいあっさり味。
外観からして濃厚でどろっとしていそう、というかチョコの食感だとばかり、やはり思っちゃうわけなんですが、ものすごい抵抗のないあっさり感、南国フルーツにありがちなくどさや違和感のある味もなく、お世辞にもものすごくおいしい!とはいえないものの、記憶に残りにくいフツーな味でした。
posted by さくらこ at 02:28| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫・果実・山菜の珍味 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月11日

トマト屋の焼肉2

machida9.jpg

いつもならそんなこと言いそうにもないのに、突然、誕生日のケーキあげてなかったから、町田まで出ておいでと言われて、のこのこと出かけてしまった。町田には美味いケーキ屋というものが存在しない。で、ネットで検索してようやく探したまともな味のケーキ屋さんがここ「ダンケ」。ダンケのバター珈琲とチーズ系ケーキは評判もよく、それを注文。チーズが濃厚。
いやしかし、ふらっと帰ってきてケーキ食べよう、だなんて雨でも降るんじゃないかと思ったら、案の定大雨。おまけに札幌並みの気温。4月も半ばだってのに。おぢさん(43)め。

machida7.jpg

前回と同じく町田の「李家本舗」で焼肉。
トマト、やっぱり美味し。

machida8.jpg

ハラミとかレバーとか。
最近できたらしいお店だけど、肉の味もとても美味しいし、副菜の味もいい。私たちが行くときはそんなに混んでないけど、そのうち美味しいのが広まると混んじゃうのかな。とりあえず町田で肉と言ったらここ、って感じになってきてます。ふたりで軽く食べて8000円ほど。
チェーンコーヒー屋でうだうだと仕事の話をして解散。
相変わらずお疲れの様子でした。


韓流炭火焼肉 李家本舗
町田市原町田6−17−2
042−722−1529
17時〜2時

posted by さくらこ at 02:05| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 精肉の珍味 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月10日

都心でモツ焼き3連発

体調を悪くして仕事も休み、家でぐずぐずしていた先々週、クサさんとモツ焼きを食べに行くことになった。気分がよくないことがずっと続いてウサ晴らしもあった。まずは白金高輪の「鈴木屋」という話だったが、なぜか高輪駅に到着後すぐにタクシーに乗せられ、三田へ。三田の「ホルモン館」に連れ込まれ、そこにはBさんという女性がおられた。女性にはとても優しい方なので危機感は覚えなかったが、クサさんはボコボコにされ、えらい目に遭っていた。

abe1.jpg

abe2.jpg

すでに肉は注文されており、クサさんがえらい目に遭っている間、ひたすら黙々と食べ続けた。なんやかやとあり、それは多少省くとして、ようやく白金高輪の「鈴木屋」に行く。ここはモツ煮込みが非常に美味しいとのこと。

abe3.jpg

abe4.jpg

多少待ってようやく入れた。いつもはすごい行列だそうだ。早速モツ煮込みを注文。透き通った、わりと珍しいモツ煮込みが出された。これは美味い。ものすごく美味い。もうずいぶん前なので味の再現はできないが、これはめちゃめちゃ美味しかった。これのためだけに白金高輪に行きたいくらいだ。つくねにはピーマンも一緒に出される。一緒に食べると美味しいのだ。

その後街中をさまよいつつ、三軒目、麻布十番の「あべちゃん」に向かう。もうふたりそろって結構デロデロ状態。「あべちゃん本店」は閉まっていたものの、分店のほうは開いていた。だがしかし、画像の保存ミスのせいで画像がない。仕方ないので「鈴木屋」のモツ焼き画像で我慢していただきたい。

abe5.jpg

シロ。ここでもモツ煮込みを食べたが、ここのは典型的なモツ煮込みだった。味噌味。あの鈴木屋のモツ煮込みは美味かったなあ。なんて「あべちゃん」に失礼なことを考えながらだらだらと帰宅した。クサさん、奢ってくださって本当にありがとうございました。

posted by さくらこ at 15:09| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 精肉の珍味 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月07日

『わ』『わ』『わ』『わ』

次の日、また『わ』。
ペース早い。最速『わ』。

wa06.jpg

wa09.jpg


ハラミ、ハツ、ハラミ、ハツ。
W脂付ホルモン。ミノサンド。
今回は珍しくスペ玉とチャンジャ丼いきました。

wa07.jpg

wa08.jpg


ホルモン酒場 焼酎屋『わ』
武蔵野市吉祥寺北町1−10−22
0422−23−3320
営業時間 17:00〜3:00
定休日 無休
14席しかないので電話してから行ったほうが無難です

posted by さくらこ at 00:08| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 精肉の珍味 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月06日

オフ『わ』

wa04.jpg

wa03.jpg

旅行帰りに『わ』へ行きました。
この日はオフでした。
いつも参考にさせていただいている、吉祥寺あたりの飲み屋サイトといえばここ、ってな感じのポックリボーイさんと、同じく吉祥寺界隈を飲み歩いている藤子さん
久々にマトモな人と話した気がしました。普通の生活に引き戻してくださってありがとうございました。藤子さんは聡明な美人さんでしたし、ポックリボーイさんは相変わらず頭脳の俊敏な方でした。私は相変わらず常に酔っ払いみたいな30歳でした。

wa05.jpg

「坐・和民」。
そういえば『わ』でマイミクの方とお会いしました。
すごい偶然だなと思いました。
その場にいた人間のほとんどが、なんらかの形でマイミクつながりってのはすごいことだと思いました。吉祥寺を歩くときは油断ならないとも思いました。帰り道、疲れた胃に効きすぎた酒のおかげで、成蹊大学あたりでコケて、足にケガしたままそのまま寝ました。その日、新宿では雪が降りましたが、2時間ほど寝ました。


ホルモン酒場 焼酎屋『わ』
武蔵野市吉祥寺北町1−10−22
0422−23−3320
営業時間 17:00〜3:00
定休日 無休
14席しかないので電話してから行ったほうが無難です

posted by さくらこ at 01:42| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 精肉の珍味 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月05日

春の房総半島旅行その4

「おれのパンッティーどこ!?おれのパンッティー!」
という声で目が覚めました。いやな目覚めでした。
温泉に入ってきたのであろう友人がちんちんを回転させながら朝からパンツをお探しの様子でした。
昨夜はごはんのあと、巨人の小笠原そのほかの4連打を見つつ小雨のなかコンビニに行って道に迷いました。「こんな道は通ってないよ?」と言って帰り道のルートを変えた友人、またも道に迷いました。最初の道で合っていたというオチがついていました。

bousou21.jpg

bousou22.jpg

朝食は海の真横の通りが見える大きな窓のある1階の部屋でした。通学途中のランドセルの小学生に見られながらの朝食となりました。米が美味い。伊勢海老汁も美味い。あとは普通でした。
宿の総合は、味つけはやはりいいものの、素材そのものに関しては前日の宿「ろくや」のほうがずいぶん新鮮で量もあり、素材の味がしっかりしていたように思えます。ただ、料理そのものが凝っていて、13800円の宿とは思えぬレベルだったと思います。宿そのものの造りは非常にかわいらしく、そこらの温泉宿を圧巻する勢いだと思います。海は目の前だし、店員の説明はわけがわからないを通り越して秀逸だし、温泉からの眺めも非常に満足でした。

画像 018.jpg

臭い入り江と、そのそばにある幼稚園で昼寝する園児を眺めながら電車に揺られて都内へ。東京に戻って吉祥寺の「フランス亭」に寄ってステーキを食らいましたが、恐ろしくマズかったです。2000円くらいしたのに。ばか。「フランス亭」なんかに期待した私がばかでした。なぜか雷とざあざあの大雨に迎えられて東京に帰ってきました。新宿では雪が降ったそうです。
片道2時間半で、なにもない、のんびりするためだけの場所にいけるというのは大変素晴らしいことだなと思いました。東京から行くには絶好の場所ですね、房総半島。それでは。


posted by さくらこ at 13:55| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月04日

春の房総半島旅行その3

bousou12.jpg

露天といってもね、なんてナメてかかってましたが、風呂の目の前は安房勝山の海でした。いままでこれほど眺めのいい露天風呂にはお目にかかったことはないですわ。部屋に通されて窓を開けると海が広がっていたので「海が見えるね!」と感動していたら、「公衆電話も見えるね!」と連れに水を差された。目の前には公衆電話がでんと置かれていた。そんな水差し魔の友人も、露天に関してはずいぶん満足げだった。そんなわけで宿に到着して早々、真っ先に露天風呂へ。

bousou14.jpg

宿は、予てよりずいぶん口コミでの評判がよかった「一の宿倶楽部」の「お宿ひるた」にしました。たった5部屋しかないのと12歳以下お断りなのは、お客さんにゆっくりくつろいでもらうためと、一組のお客さんに丁寧に接せられるためだとかなんとか。千葉県内の宿のなかでは料理の美味しいことでも有名で、大人の隠れ家的宿として売り込まれており、なかなか予約が取れない宿なんだそう。オーシャンビューの部屋が2部屋。それ以外は3部屋。今回は予約の都合でオーシャンビューはダメだったけど、こぢんまりとしてかわいらしい部屋を取ることができました。

bousou23.jpg

タタミがかわいい。部屋すべてがかわいいが、いちばんかわいかったのはタタミだった気がする。夕飯は野球を観戦しながらということで18時半。今回の特筆するべき点は、夕飯時対応の店員さんだろう。決して悪いひとではない。むしろ、私の質問のほうがいぢわるだったのかもしれない。でも、今回の旅行でいちばんの笑いどころとなったのは確かだ。


bousou15.jpg

前菜と小鉢。
巻貝エスカルゴ風、春風寄せ、雲丹のスフォルマート、
麩田楽、桜寿司。桜の葉を使ったアナゴ寿司の桜寿司が一等美味しい。
小鉢は、蛍烏賊の鉄砲和え、京風木の芽味噌和え。

bousou16.jpg

房総地鶏の源平流しという茶碗蒸しのようなものが出てきたあとは、地魚の桶盛り。前日の「ろくや」での船盛りのでかさを堪能した後だと地味に見えてしまうかも。でもまあ、桶盛りだし?なんて言いながら、メインは昨日と同じでホウボウ。このへん、ホウボウがすんごいよく取れるんかなあ?

bousou24.jpg

カツオやヒラメに混じって、写真中央は「ボラ」。
って、ボラって鯛に似た白身魚じゃなかったっけ?
これ、ほんとにボラ?ちなみに味はぼんやりした感じの・・

bousou25.jpg

生きたアワビをレモンかけて蒸し焼き。火をつけると、それまでおとなしかったアワビちゃんがグルングルン回転しはじめる。すごい勢いでぐおんぐおんと暴れる。いままでアワビは刺身でしか食べたことがなく、硬くてたいして美味しくないものだという認識だったのだけど、このアワビの踊り焼きステーキのやわらかさと美味さときたら・・・味付けはバターとレモンだけなのに、もう、異常に美味い。伊勢でアワビの刺身を食べて、二度と食うかと言い放った母に食べさせてやりたい。

bousou17.jpg

はまぐりのしんじょ流しが出てきたあたりで日本酒を注文。友人は明らかにこういう宿ではハズレであろうと注文前にわかるワイン。案の定残していた。タチが悪いことこのうえない。
新たけのことフグのあられ揚げがでてきた。添え物に温泉たまご。それをといてフグやたけのこの揚げ物をつけて食すのだそう。・・・明らかにフグやたけのこの繊細な味がかき消える。たまごの味って強いし、それ明らかに失敗じゃないだろうか。友人は黙って温泉たまごをそのまま残す。「だってそんなの、フグにたまごなんて味消えるに決まってるし、それにこのあと雑炊が出るからそれにかけるつもりだし」との返事。すっごい悔しい。絶対雑炊にかけるほうが美味いに決まってる。生意気な。雑炊に落とした温泉たまごのおわんを見せながら「おれのほうの写真撮る?たまごナシより美味そうだし」と挑戦的な態度を見せ付けてきた。現に、美味そうだった。悔しくなんかないんだからね。

bousou19.jpg

bousou20.jpg

鯛のおかしらのあとは和食には珍しい洋皿は新緑サラダと鴨肉。鴨肉が出てきたとき、この肉はなんの肉ですか?と給仕のおにいちゃんに聞くと、一瞬躊躇し、「ウシです!」と答えられた。友人も私もサービスの仕事である。どこからどう見てもこれは鴨肉だし、食べてみてもやっぱり鴨肉だった。なにがどうウシなのだろうか。それに、牛肉、でいいじゃないか。なんでウシなんだ。
ちなみにさきほどのフグの産地を聞くと「地獲れです!」という返事。フグって千葉の沖合いで獲れるの?

bousou18.jpg

そんなことをほざいていたら、給仕のおにいちゃんが「伊勢海老を出すのを忘れていました!」と言いながら運んできた。ここまでくるとさきほどのボラも、本当にボラなのかどうか怪しい。雑炊といちごのジュレで〆たあと、友人がコーヒーを注文した。おにいちゃんはアイスコーヒーのコースターを、グラス置きに使わず、しばらく考えてからミルクとシュガー置きに使った。

bousou26.jpg

その証拠写真がこれである。
アイスコーヒーのコースターをミルク置き。しかもストローまでコースターの上に置かれている。おにいちゃんは必死に頑張っている。フグが地獲れでも、鴨がウシでも、伊勢海老を忘れても、なんの反応も示さなかった友人も、さすがにおにいちゃんが部屋から消えたあと、大爆笑。一生懸命頑張っていたし、なにか必死で考えながら動いていたわけだし、少しも嫌な気持ちにはならなかったが、笑いどころが多すぎて、しばらくネタとして使わせてもらっている。
ちなみに翌朝は、お茶漬け用のダシを「なんのダシ?」と聞くと、「ごはんにかけると美味しいダシ」と答えられた。なんの魚かが知りたかったのだが、この宿、予想外の答えが返ってくることが多かった。この朝の給仕さんは別の女性だったが。この宿、嫌いじゃない。



お宿 ひるた
http://www.oyadohiruta.com/00.info.html


posted by さくらこ at 19:52| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月03日

春の房総半島旅行その2

bousou7.jpg

朝ごはんは8時からで。
7時半に目覚ましをセットしたけど、誰も起きられない。7時55分になってようやくもそもそと布団から這い出した。朝ごはんに出てくる焼き魚は、前日のうちに数種類から選ぶことができる。私は金目鯛にした。味は普通なんだけど、やっぱり魚自体が新鮮極まりない。悪いところを挙げるとしたら、味付けは普通ということと、貸切風呂が少し手狭なことくらいか。ひとり12000円いかずに、ものすごい店員の愛想の良さ、新鮮で美味しい魚、ごはんの量の多さ、夕飯時の席の仕切られ方の心地よさ、駅までの送迎アリの便利さが味わえるなら、安いもんだなと思うのですが。

bousou12.jpg

チェックアウトをして、だらだらと海へ出る。曇り空の太平洋を眺めたあと、駅へ向かう途中、あれほどトイレには行けと言っておいたのに友人は「なんで宿を出るとウンコがしたくなるかな!?ねえ?」とブツブツ言い始めるがそんなこと同意を求められても大変困る。「ビニール袋にウンコひり出して、嫌いなやつの口に流し込めば?」と適当なことを言ったら、ものすごい真剣な顔で「いいね!でもそれだと帰るまでに乾いてしまうし、乾いたらつまらないし・・」となにかを悩んでいた。駅までのルートを任せておいたら、ぜんぜん違う方向に進んでしまい、「おれ、野グソは嫌だよ?嫌だからね?」と子供のような泣きすがる目をしはじめたのでセブンイレブンまで連れていった。最初から道を間違えているとわかってるなら私も早く言えばいいのだが、限界まできたら野グソするかな?と純粋に気になっただけだった。
友人は最初から道を間違っていた。

bousou10.jpg

セブンイレブンで房総ガイドを読んで、館山に向かう。いちごのシーズンだからだ。岩井駅で45分ほど電車を待たなくてはならず、昨日の夕方送迎車の中から見た喫茶店にでも入るかという話になって、友人が「おれ道わかるよ」よ言うのでついて行ったら再度道に迷うことになった。おかげで45分を無料でつぶすことができて非常に感謝だ。
館山駅前はなにやらプロヴァンス風であった。普通の民家やラーメン屋も混じっているので、無駄にプロヴァンス風だった。雨がパラつき始めたのでとっととイチゴ屋を探す。館山銀座という田舎につきもののエセ銀座が出てきて、本物の銀座の超一流店で働いていた友人が「タテギン!タテギン!」と馬鹿にしはじめたので、「おぢさんの働いていた銀座ってここでしょ」と茶化すと、「うん、そこのルーマニアパブで!」と言う返事が返ってきた。心の底からタテギンを馬鹿にしたようなことを言って申し訳ありませんでした。ルーマニアパブはつぶれていました。
結局駅前の名前を忘れたけど喫茶店に入りました。
(あとで思い出しました。「OPAカフェ」。館山駅を出てすぐ左です)
いちごのケーキも絶品(いちごが)でしたが、ここはパンがとても美味しかったです。でも私が食べる前に友人に全部食われました。追加注文をしました。また食われました。泣きそうな顔をしている私に、お店のひとがパンをひとつタダでくださいました。ありがとう、お店のひと!!!

館山から安房ナントカ駅に移動しました。
駅名は忘れました。

画像 017.jpg

次の宿は海の目の前でした。
posted by さくらこ at 12:47| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月02日

春の房総半島旅行その1

bousou11.jpg

房総は安房に旅行に来ました。
目的は湯治とお魚。
千葉県内でもごはんがおいしいと有名な、「一の宿倶楽部」所属の「紀伊乃国屋ひるた」に2泊、と考えていたのですが、部屋が5部屋しかなく、予約が非常に困難、それでも2泊目の宿として予約が取れました。で、1泊目は適当に探すことに。
友人(でいいのか)の誕生日と私の誕生日がちょうど1ヶ月違い、ということで、間をとって真ん中あたりで温泉旅行を企てることになったのですが、相手のほうが圧倒的に偉そうなので、私が卑屈にいい宿を選ぶことになりました。この友人は平気で嫌いな人間にゴミやらウンコやら汚水やらを口にねじこむような人間なので、かなり必死にいい宿を選びました。
「おれは14歳でもいい女だったらチンコねじこむよ?」
が口癖の43歳なのですが、そこからも人間性が伺えるかと思います。普通にボーリングをしているだけでピンは割るわ床は割るわ、店は壊すわ、大変に器用な方です。
私がどれほど本気で必死に宿を選んだかが、わずかでも皆様に伝わると幸いです。

bousou1.jpg

bousou2.jpg

bousou4.jpg

必死に選んだつもりですが、最終的にテキトーに選びました。
4月2日の宿。網元の宿「ろくや」。
白身魚のつみれ巻きバター焼き。前菜4品。
金目鯛のあんかけ。金目の身はぷりっぷりでした。
味付けはわりと普通でした。

bousou3.jpg

bousou5.jpg

鎮座しているのは、ホウボウ。竹麦魚と書きます。
フレンチによく使われるおさかなです。
海底に住む、高級珍魚です。
珍魚。ちんぎょ。なんだかいやらしさを感じる言葉だと思います。
カンパチ、地ダコ、ヒラメ、目仁(めじ)マグロ、スズキ、黒鯛、太刀魚、
赤魚鯛(あこうだい)、アジ、縞アジ、的鯛(まとうだい)。船盛り。
網元なせいか、刺身が異様に美味いです。

bousou6.jpg

bousou8.jpg

マグロのかぶと焼き。
1時間以上かけて焼くのだそう。
コラーゲンとDHAの宝庫を、店員さんがきれいに皮むきしてくれる。
下が、皮むき後。上は包茎。
食い物の前でウンコとチンコの話しかしない人間同士、美味しくいただきました。
脂がじっとりと染み出て、大変美味しかったです。

bousou9.jpg

地どれ魚介と新鮮野菜が入った鍋に溶岩のような熱さに熱した石を放り込んで煮込む石焼鍋というのを堪能したあと、デザート。夜中にセブンイレブンまで散歩してハーゲンダッツを食べる。温泉は時間無制限で入ることができるうえにかわいい浴衣も貸し出してくれる。貸し出されたところで着るのは三十路のババアなもんであまりは意味はないが店員さんの対応もこんなド田舎で異常といえるほどいい。素晴らしい宿でした。ウンコを口にねじ込まれずに済み、私も大変安心しております。「ろくや」の皆様、本当にありがとうございました。心から、ウンコをねじこまれずに済んだことを感謝しております。


網元の宿 ろくや
http://www.amimoto-yado.com/index.html
posted by さくらこ at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。